ミニバカラ Mini Baccarat
バカラと聞いて誰もが連想するのは 「大金持ちのギャンブル」 。そのためか、初めから 「自分には関係ない」 と思い込んでしまっている人も多いでしょう。
たしかにバカラは大金持ちがよくプレーしますし、また広いカジノフロアの中でもあたかも特別ルームかのような奥まったエリアで行われていることが多く、近寄りがたい雰囲気があります。
しかし、やっていること自体はバカバカしいほど単純で、カジノゲームの中で最も簡単なゲームと言ってもいいでしょう。 そういう意味においては、バカラそのものが高度で近寄りがたい遊びなのではなく、単純すぎるがゆえに、ゲームのテンポが速く (特にミニバカラでは)、その結果として大金が動いてしまいやすいために近寄りがたいと考えるべきかもしれません。
またこれまでの伝統的バカラ (ミニバカラではない通常のバカラ) においては、意味のない単なる儀式的なルール、たとえば一番賭金を大きく張ったプレイヤーが先に結果 (カードの数字) を見ることができるという珍妙なルールなどがあったりしたため、必要以上にプレーヤー間の闘争心をあおり、結果として賭金が高くなりがちだったという側面 もあります。
それとは別に、一般庶民をバカラから遠ざけてしまっていたもうひとつの大きな理由として、このゲームが元々ヨーロッパ貴族の遊びだったため、アメリカに上陸した後も必要以上にかしこまった雰囲気の中で行われていたということが挙げられます。たしかにバカラはヨーロッパにおいては数百年の歴史があり、今でも正装姿で行われたりしています。
こうしたバカラをアメリカ人はここ 20年ぐらいの間にルールも雰囲気も大きく変えてしまいました。より庶民的に、より単純明快に、ルールを変えていったのです。したがって、現在世の中 には大きく分けて 「ヨーロッパ流の正統派バカラ」 と 「アメリカ流近代バカラ」 が存在していることになりますが、今回ここで紹介するバカラは、そのアメリカ流近代バカラにさらに改良が加えられ完成した超近代的バカラ 「ミニバカラ」 です。
バカラのルールをひと言で表現するならば、 「9に近い方が勝ち」 です。
( それがゆえに日本のオイチョカブに似ているとも言われている)。
では、ブラックジャックにおける 「21」 という数字の部分だけが、ただ単に 「9」 に置き換わったのがバカラかというと、そうではありません。 以下にバカラのルールと流れの詳細を説明します。
カードの数え方
バカラの勝負は合計の数字の下一ケタの数字だけで勝敗を決めるため、絵札を 「0」 と解釈しようが 「10」 と解釈しようが実質的にはなんら変わりはありません。また Ace もバカラでは 「1」 と数えるが、ブラックジャックのように 「11」 と解釈しても結果になんら違いは生じません。
■カードの数え方
- A(Ace) ⇒ 1
- 2~9 ⇒ 数字どおり
- 10、J、Q、K ⇒ 0(ゼロ)
プレイヤー、バンカーのカードを引く条件
[ PLAYER 側 ]
0~5の場合 |
3枚目のカードを引かなければならない
|
---|---|
6、7の場合 |
3枚目のカードを引いてはならない
|
8、9の場合 |
相手が8,9でない限り自動的に勝ち。
つまり相手はカードを引くことができない。
相手も8,9の場合はそのまま勝負
|
[ BANKER 側 ]
0~2の場合 |
3枚目のカードを引かなければならない
|
---|---|
3の場合 |
PLAYER 側が3枚目を引かない状(つまり PLAYER 側の手が6,7の状態)の場合はBANKER は3枚目を引かなければならない。PLAYER 側が3枚目を引いてそのカードが0,1,2,3,4,5,6,7,9の場合はBANKER も3枚目を引かなければならず、PLAYER 側の3枚目のカードが8 の場合は3枚目を引いてはならない
|
4の場合 |
PLAYER 側が3枚目を引かない状態( つまりPLAYER 側の手が6,7の状態)の場合はBANKER は3枚目を引かなければならない。PLAYER 側が3枚目を引いてそのカードが2,3,4,5,6,7 の場合はBANKER も3枚目を引かなければならず、PLAYER 側の3枚目のカードが0,1,8,9の場合は3枚目を引いてはならない。
|
5の場合 |
PLAYER 側が3枚目を引かない状態(つまりPLAYER 側の手が6,7の状態)の場合はBANKER は3枚目を引かなければならない。PLAYER 側が3枚目を引いてそのカードが、4,5,6,7の場合は BANKER も3枚目を引かなければならず、PLAYER 側の3枚目のカードが0,1,2,3,8,9の場合は3枚目を引いてはならない。
|
6の場合 |
PLAYER 側が3枚目を引かない状態(つまりPLAYER 側の手が6,7の状態)の場合はBANKER も3枚目を引くことはできない。PLAYER 側が3枚目を引いてそのカードが、6,7の場合は BANKER も3枚目を引かなければならず、PLAYER 側の3枚目のカードが、0,1,2,3,4,5,8,9の場合は3枚目を引いてはならない。
|
7の場合 |
3枚目のカードを引くことはできない。
|
8,9の場合 |
相手が8,9でない限り自動的に勝ち。つまり相手はカードを引くことができない。相手も8,9の場合はそのまま勝負。
|